屋上共犯者。


ぜえぜえ息を切らしていて、

何の知識もない私にも

ただ走ったから苦しくなっただけじゃないって

ひと目みれば分かった。


「だいじょぶ、だから……」


私は何も出来ないのが不安で、

心配な視線をタクトに向ける。




ゆっくり歩いていると、

タクトの呼吸も落ち着いてきた。



私は不安でたまらなくて、

タクトをじっと見上げる。


「そんな顔すんなって。

休んでれば治るから」



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