屋上共犯者。


私は泣きそうになって、タクトをじっと見つめた。


「ねぇ、本当に大丈夫?

病院行く? すぐそこにあるし」


タクトは軽く笑って、

首を横に振った。


「いいって、そんなの」



それから私の首を、
そっといたわるように撫でた。


「瑞希こそ、大丈夫だったか?」


私は唇をきゅっと噛み、
ゆっくりと頷いた。
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