屋上共犯者。


「うん」


押さえていた涙が、どんどんあふれてきた。


「死ぬって思った」

「うん」


タクトは私の肩を引き寄せ、
頭を撫でてくれる。


私はタクトの胸にしがみついて、
嗚咽をもらす。


「怖かった!
ほんとに、死ぬかと思った!」


「もう、大丈夫だから」



――そして、気づいたことを。



本当は、ずっと前から気づいていたけれど

誰にも言えなかったことを、
タクトに告白した。


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