屋上共犯者。


そうしたら、この学校には天文部はなかった。

確かにあんまり一般的な部ではないのかもしれない。


今までの私ならそれで諦めたところだけど、

もっと前向きになってみたいという気持ちが後押しして、

私は自分で天文部を作ってみようと思い立った。



志乃はにこにこしながら

私が机に置いてあった星の本を

ぱらぱらと流し読みする。


「すっごい、どういう心境の変化?」


志乃は何か思いついた顔になって、

にたーっと笑った。


「やっぱ、運命の人のおかげかな?」



「だ、だからそういうんじゃないって!」

< 386 / 490 >

この作品をシェア

pagetop