屋上共犯者。


私は彼に言われたことを、

志乃にも伝える。



「私のこと、うざかったって。

もう、顔も見たくないって」


言葉にすると、

胸がずきりと痛んだ。


「んーーーー」



聞いている志乃は、やっぱり納得しない表情で

腕を組んでいる。


それから志乃は、ぽつりと言葉を落とした。



「それも嘘だね、きっと」


「そんなことないよ!」



むきになって反論すると、

志乃は自信ありげに首を振った。

< 430 / 490 >

この作品をシェア

pagetop