屋上共犯者。



「はっ!? 何!?」


予想外の答えに、硬直する。

お菓子と天体の本しか持ってきてないんだけど!?


「旧五百円札だよ。

俺、珍しいお札コレクションするの意外と好きなんだ」


なんだそのマイナーな趣味はっ!? 

あるわけないじゃん!


「ほら、見たいから、出してよ」


拓斗にそう言われ、

私は近くの机に置いてあった紙とペンを取り、

乱暴に

『五百円』

とおじさんの顔を書き殴る。


「はいっ、おまたせしました!」


私はそれを拓斗に押し付けた。

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