屋上共犯者。


そう言われ、はっとしたようにこちらを見上げる。


「拓斗はすぐに死ぬような病気じゃない」



「……調べた?」


「調べた。

今日の昼間、
看護師さんに話を聞いたの。

詳しい病名なんかはさすがに教えてくれなかったけど、

『拓斗君、手術したらちゃんと治るんですよね?』

って。

そう聞いたら、すぐに回復するって言ってくれた」


拓斗はふっと息を吐いた。


「……そっか」


私は悔しくて、拓斗の頬を思い切り叩いた。

< 452 / 490 >

この作品をシェア

pagetop