屋上共犯者。
私も拓斗もほっとして、
二人とも身体の力を抜いた。
「……よかった」
拓斗が小さな声で囁く。
それからとがめるように、
こちらをきっと睨んだ。
「先にでかい声出すなって言ったのは、そっちだろ」
「だって」
顔を上げると、
すぐ間近に拓斗の顔があった。
思わずじっと彼を見つめてしまう。
「瑞希」
話す度に拓斗の吐息が首のあたりにかかって、
心臓がはねる。
こんなに近くにいると、何かっ……!