屋上共犯者。
それからやわらかい手で、
優しく私の頬を撫でた。
「瑞希は真っ直ぐな目で、
遠くを見てたから。
この子は強いから、大丈夫だって分かったんだよ」
「あんなにしょっちゅう病院
抜けだしてて、大丈夫だったの?」
「ホントは日常生活にはほとんど支障ないんだ。
いきなり走ったりするのは禁止だけどね。
手術なしでも、四十くらいまでは普通に生きられるっぽいし」
「四十歳……」
今の私には、ずっと先のことに思える。
それが長いのか短いのか、よく分からなかった。
「でも心臓に負担がかかり続けるから、
やっぱり早めに手術したほうがいいらしいよ」