屋上共犯者。



「ねぇ、あの時言ってくれた言葉、

私も拓斗に言っちゃダメ?」


それで拓斗も、私が言おうとしたことが分かったようだ。


「……ずるいよ。


自分は私に、死なないで

ここにいて欲しいって言ったくせに」



自然と瞳から涙が零れ落ちる。


「拓斗だって、私のために生きてよ。

ちゃんと、頑張ってよ」


私の言葉は、自分勝手で。


だけど、どうしても伝えたかった。



「どうして一人だけ逃げようとするのよぉ!」



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