屋上共犯者。
拓斗はしれっと言い切った。
「まぁいいかな、普通の男女交際したりして、
高校生活を謳歌してみんのも。
今まであんまりまともな学生やってなかったし」
「そ、そう」
「病気で留年した影のある先輩とか、
ちょっとミステリアスじゃねぇ?
拓斗君、モテちゃったりして」
軽く笑いながら、
そんなことを口にする拓斗に少しむかっとした。
拓斗、かっこいいから。
……わりと実際にそうなってしまいそうで、
想像すると不安になってきた。
「知らないっ!」
私がそっぽを向いて一人で歩き出そうとすると。
後ろからぐいっ、と腕を引き寄せられた。