屋上共犯者。






……と。



タクトはむに、と私の頬を引っ張る。




「…………は?」



むに?


それから何度か

むに、むに、と横にのばしたり

ちぢめたり。


何往復かくりかえし、

ぷっ、と息を吐いてタクトが笑った。


「おいっ!」



怒って叫ぶと、

楽しそうに笑いながら言った。




「視覚と聴覚、それに触覚も全部合わせたら、

すごい情報量が記憶されるような気がしない?」


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