無口なカレとの甘い恋
すると、海星君はあたしの手首をパシッと掴んだ。
「俺、女に頬引っ張られて変な顔させられたの初めてだ」
「えへへ……ですよねぇ」
「お前、いつも突拍子のないことやるよな」
「あははっ。よく言われますぅ……」
握られている手首が熱くなる。
「俺、やられっぱなしって嫌なタチだから仕返しするな?」
「し、仕返し!?あのっ、あんまり痛い事とかは避けてもらえると……――」
あたしがそう言った瞬間、スッと海星君の顔が近づいてきた。