無口なカレとの甘い恋

すると、海星君はあたしの手首をパシッと掴んだ。


「俺、女に頬引っ張られて変な顔させられたの初めてだ」


「えへへ……ですよねぇ」


「お前、いつも突拍子のないことやるよな」


「あははっ。よく言われますぅ……」


握られている手首が熱くなる。


「俺、やられっぱなしって嫌なタチだから仕返しするな?」


「し、仕返し!?あのっ、あんまり痛い事とかは避けてもらえると……――」


あたしがそう言った瞬間、スッと海星君の顔が近づいてきた。
< 100 / 462 >

この作品をシェア

pagetop