無口なカレとの甘い恋

「ありがとうございました~!!」


店長の言葉に続いて、あたしもペコリと頭を下げる。


「こちらこそ色々ありがとうございました!」


女の子は嬉しそうにお礼を言うと、表情を輝かせて店を後にした。


右手には彼氏へ渡す予定のネックレスを入れた袋がユラユラと揺れている。


「あっ……」


ガラス越しに目が合うと、女の子はあたしに向かって両手を振ってくれた。


それが嬉しくてあたしも彼女に応えるようにニコッと笑ってブンブンと手を振る。


初めて会った女の子。


だけど、なんだか親近感で溢れていた。


恋する瞳をした彼女のキラキラとしたまばゆいほどのオーラにあたしまで幸せな気持ちになっちゃった。


って、そう思っているのはあたしだけかもしれないけれど。


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