無口なカレとの甘い恋
「赤くなってんぞ」
あたしの鼻から頬のラインを指でなぞる海星君。
長い指先が顔に触れるたびに、電気が走ったように熱くなる。
どうしよう……。
胸のドキドキが海星君に届いちゃいそうだよ……。
すると、海星君の指先がある一点で止まった。
ジッとあたしの右頬を見つめる海星君。
「どうしたの……?」
背の高い海星君の顔色を伺うには、上目遣いで見上げるしかない。
「……っ」
茶色くて澄んだ海星君の瞳。
バチッと至近距離で目が合って思わずパッと顔を反らす。