無口なカレとの甘い恋
「……マジでお前、バカすぎ」
「あ、あれ?」
う、嘘……。海星君が……笑ってる?
いつもムスッとしかめっ面していることの多い海星君がふいに見せた笑顔に心拍数が急上昇する。
整った白い歯に下がる目じり。
大人っぽい顔がくしゃって子供っぽくなる。
ブスッとしている海星君はもちろんカッコいいけど、笑ってる海星君は更にカッコいい。
こんな笑顔今まで見たことがない。
ていうか、女の子にその笑顔を見せたらいちころだから!!!
や、ヤバい……!カッコよすぎる!!
「猫に話しかけたり、訳わかんねぇこといったり……ホントバカだ」
「えへへ」
「お前、嬉しそうに笑ってるけど別に褒めてないから」
冷たいその言葉に胸がキュンと高鳴る。
あたし……ドMかも!?
「だって、海星君が笑ってくれたのって、今日が初めてじゃない?あたし、海星君の笑顔に胸がきゅーーーーんってなっちゃって」
「ハァ?何だよそれ」
あたしの発言に海星君の顔からはスーッと笑顔が消える。