無口なカレとの甘い恋
んっ?
瞳が冷たい……?ということは……――。
あっ。もしかして、相当怒ってる!?
ヤバい!
あたし調子に乗りすぎだ!!
図書室でゴミ箱を蹴り上げた海星君。
ゴロゴロと遠くの方まで転がって行った光景を思いだす。
中身も入っていたゴミ箱をあんなに遠くへ蹴り飛ばせる人をあたしは今まで見たことがない。
海星君は相当なるパワーの持ち主だ。
もし海星君が怒ってあたしのことをあのゴミ箱のように蹴り飛ばしたら、骨が折れるかもしれない。
ううん、骨が折れるだけで済めばいい方かもしれない。
「ご、ご、ごめんなさいぃぃぃ……!!ちょっと出来心というかなんて言うか……」
必死に謝りながら海星君の頬からパッと手を離す。