星が瞬く夜に。





「ご、ごめんなさい、変な勘違いしちゃって」

「別に構いませんよ。
あたし、花京院(かきょういん)ミリアと言います」

「玉井郁美です」


花京院ミリアなんて、凄い名前だな。

見た目も話し方も名前も、お嬢様っぽいわ。



「あたし、ずっと玉井さんと話してみたいなーって思っていたんです。
玉井さん、いつも本読んでいるから、気になっていて」

「私、本が好きなの」



その後は花京院さんと一緒に、本の話題で盛り上がった。





「珍しーな。郁美が誰かと話すなんて」


よく通る声が聞こえ、振り向くと。

榊くんが明るく笑っていた。



「榊くん!?風邪、治ったの?」

「微熱だから、来たんだ。
家にいても暇なだけだし」

「そうなんだ。
あ、榊くん。
彼女、花京院ミリアちゃん。
クラス委員なんだって」

「初めまして、花京院です」

「よろしく」



2人が話すのを見た私は、ふと花京院さんの胸元に目がいった。

ワイシャツの下に輝くもの。

多分あれ・・・ネックレスだ。

意外・・・ネックレスつけるんだ。







< 100 / 173 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop