星が瞬く夜に。
そもそも、榊くんは凄く人気な存在だ。
常に私といたから、気が付かなかったけど。
かっこいいし優しいから、モテるのは当然。
今まで誰にも相手にされなかった私とは、釣り合わない存在。
それなのに・・・。
彼と一緒にいたいと思うのは、何故だろう?
彼の抱える秘密を知りたいと思うのは、どうしてだろう?
私・・・一体どうしたいのだろうか?
「玉井さん・・・?」
ふと聞こえた声。
私は急いでトイレから出た。
「花京院さん」
「ごめんなさい、気になっちゃって。
あたしクラス委員で先生に期待されているから、クラスメイトのことを監視してしまう癖があるんです。
そのせいで今まで仲の良いお友達が出来なくて・・・。
だから、あたし玉井さんに話しかけたんです。
玉井さん、いつも1人ですから・・・」
「そうなんだ。
ありがとう、声かけてくれて」
初めてお姉ちゃんがいなくても友達が出来た。
お姉ちゃんがいなくても、私にも友達が出来るんだね・・・。
なんか・・・凄く嬉しい。
「行こうか、花京院さん」
「はい、玉井さん」