星が瞬く夜に。
抱きついた瞬間、わかった気がする。
私・・・榊くんに会いたかったんだ。
凄く凄く・・・会いたかったんだ。
「いきなり抱きつくとは・・・。
郁美もダイタンだなぁ」
「うぅ~・・・ひっく・・・」
「まだ泣いているのかぁ?
お~よしよし」
子どもをあやすかのように、榊くんは私の頭をなでた。
あったかくて太陽みたいで・・・落ち着く。
「ミリアから聞いたよ。
倒れて早退したんだって?」
「うん・・・」
ミリア、来ていなかったのに、何で知っているんだ?
私の疑問をわかったかのように、榊くんは答えてくれた。
「郁美が休むのは珍しいと思って、担任に聞いたんだって。
そうしたら授業中倒れて早退したことを聞いて、俺に教えてくれたの。
その後ミリアが心配して、保健室の先生に尋ねたところ、寝不足で倒れたらしいじゃん。
ミリアも心配していたよ?」
「うん・・・」
「寝不足になったわけ、あるんだよね?」
「うん」
「どぉ?俺に話してみない?」
私は力強くうなずいて、リビングに通し、お姉ちゃんのことを話した。
お葬式に誰も来なかったことや、おじいさんのことも、全部。