星が瞬く夜に。
奈々子さんは奥に1つだけある病室をノックした。
すぐに、小さな声が聞こえる。
奈々子さんは、扉を開けた。
「久しぶり瑛士。
最近忙しくて来れなかったの、ごめんね」
「気にしないで」
病室の中にいたのは、男の子だった。
歳は多分・・・私たちと同い年ぐらい。
甘いチョコレート色の髪。
綺麗な茶色い瞳。
白い真珠のような肌。
女の私よりも細い手足。
力なく笑った彼は、私を見て笑った。
「奈々子の友達?」
「まーそんな感じ。
正確に言えば、ミリアの友達」
「ミリアちゃんの?
そうなんだ・・・初めまして」
「は、初めまして」
「清水瑛士(しみず・えいじ)です」
「玉井郁美です」
奈々子さんとミリアの知り合いらしいけど・・・誰だろう?
「でね、郁美ちゃんは輝流の彼女でもあるの」
「・・・輝流の・・・・!?」
何故か瑛士さんは驚いた顔をした。