星が瞬く夜に。
「玉井さんだっけ?
輝流の彼女なの・・・?」
「えぇ・・・まぁ・・・」
「輝流、大丈夫?」
「え?」
元気、じゃなくて大丈夫、なの?
「気にしていない?アノコト」
「アノコト・・・?」
「ごめん瑛士。
郁美ちゃんアノコト知らないの」
「知らなくて彼女になったの?」
「輝流がね、話そうとしないの。
輝流のお母さんに聞いたら、一生言わないつもりだって。
あの輝流の能力のことも」
榊くんの能力・・・?
「そんなっ・・・言わないと駄目だよ。
アノコトや能力のことも知らないと、輝流の彼女になんてなってはいけないよ!」
そ、そんなに?
「あたしもそう思ったから来たの。
瑛士に会ったことを輝流が知れば、自然と言うかなって」
「それで僕の所に・・・。
そっか・・・そういうことか・・・」
納得した瑛士さんは、膝の上に置いてあった本を閉じ、かけていた白い布団をはがした。
「瑛士・・・?」
「見た方がわかりやすいと思うから・・・」