星が瞬く夜に。
榊くんが・・・?
「・・・瑛士はね、陸上部で、エースだったの」
それなのに・・・足が・・・・。
「僕はもう一生走れない。
歩くことさえも出来ないんだ・・・」
「瑛士をこんなにしたのは輝流なの。
どう、郁美ちゃん。
輝流を、これを見ても好きになれる?」
ドクンッと体がビクッとなる。
そしてそのまま、床に座りこんだ。
さっき榊くん言ってた・・・。
隠せないって。
気持ちも、過去も、罪も、秘密も。
罪ってなんだろうって思っていたんだけど・・・。
このことだったんだ・・・。
「・・・ごめんね、責めるような言い方してしまって」
「いえ・・・」
ベッドに戻った瑛士さんは、やはり力なく笑った。