星が瞬く夜に。







「でも無理だった。
完全に郁美ちゃんを突き放せなかった。

郁美ちゃんを忘れようと、色んな女の子たちと輝流は話していた。
でも、郁美ちゃんを思い出すって」



榊くん・・・。



「輝流には郁美ちゃんしか好きになれないのよ。
だって、初恋だものねー」



・・・はつこい?

ハツコイ?




初恋!?




「あたしと瑛士と輝流は幼馴染なんだけどね。
あたし最初は輝流が好きだったの。

でも輝流はあたしになんて見向きもしない。
他の女にも興味を示さない。

落ち込むあたしを気遣って優しくしてくれたのが瑛士よ。
あたしは瑛士に励まされるたび、瑛士が好きになった。

今では瑛士の彼女なのよ?
お互い二十歳を超えたら結婚しようとまで言っているもの。

話を戻すけど。
輝流はモテるけど、誰の彼氏にもならない。
告白されても、ごめんで終わり。

そんな輝流の初めての彼女が、郁美ちゃん、あなたよ?」





私が・・・榊くんの初恋!?


うわうわ・・・信じられない!



一気に体温があがっていく。








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