星が瞬く夜に。
罪、そして、秘密。
ミリアはお父さんに連れられて行ってしまい、奈々子さんは瑛士さんと一緒に病院にいるので、花京院家には行けない。
そのため私たちは、私の家に向かった。
「郁美の部屋、俺好きなんだけど」
「何もないよ?」
「静かだし、郁美といられるしね」
そんな恥ずかしいことを赤面もせず言うなよ・・・。
「瑛士、元気だった?」
「うん」
「聞いた?瑛士の足のこと」
「・・・うん」
「俺がね、瑛士から奪ったんだ」
「でも、瑛士さんは恨んでいないし憎んでいないって」
「・・・今はね」
「今?」
「昔は、散々言われたんだ。
『どうして僕から走ることを奪ったんだ。
どうして輝流は何も失っていないんだ』ってね。
俺何も言えなかった。
瑛士の言うことが正論だったから」
そうだったんだ・・・。
なんか、色々な真実が出てくるなぁ。
「言われたことがトラウマになったらしくてね。
俺、それ以来瑛士に会っていないんだ。
もう・・・2年になる」
「会おうとしないの・・・?」