星が瞬く夜に。
俺に本音を聞く能力がうまれても、俺は隠し続けることにした。
「輝流、奈々子ちゃんや瑛士くんには言ったら?」
「言わない・・・絶対に。
気味悪がられるし・・・」
「本音を聞くの、やっぱり辛い?」
「当たり前だろ・・・。
どれが真実か嘘かわからねぇもん・・・」
「じゃあ、輝流が信じたいものを信じなさい?」
「俺が・・・信じたいもの?」
「そうよ。
本音も嘘も、信じれば全て真実になるわ」
「・・・母さん・・・・・」
俺は母さんの言ったことを信じることにした。
そして、奈々子と瑛士に能力のことを伝えることにした。
「何だ?話って」
「どうしたの?改まって」
「実はさ・・・
俺・・・
人の本音が聞こえるんだ」
「「・・・え?」」
「嘘かと思うのも無理はない。
でも、本当なんだ。
人が嘘をついたら、俺には本音が聞こえるんだ」
2人は顔を見合わせた。