星が瞬く夜に。
「俺はやっぱり主人公のユマちゃんが好きだな。
郁美は誰が好き?」
「・・・」
「本当は郁美って話すの好きだろ?
誰もいないんだしさ、話しちゃいなよ」
「・・・あなたがいます」
「あっ!俺邪魔なの?」
「先ほどから言っておりますが?」
この人、馬鹿なのか?
「俺さ、郁美と仲良くなりたいんだけど?」
「私は仲良くなりたくありません」
「どぉして?」
「理由なんてありません。
私と関わる人は、不幸になります」
お姉ちゃんも、私と双子にならなければ、死ななかった。
父さんも母さんも・・・。
お姉ちゃんだけだったら、お葬式に来れたはず。
いつも、そう。
私は“出来ない子”。
たまに荷物を取りに帰る両親は、お姉ちゃんばかり気に入っていた。
私のこと、気にすることは勉強だけ。
お姉ちゃんには、学校生活とか色々聞いていたのに。
まぁ、私の学校生活なんて聞いてもつまらないから、聞かない方が良いのかな。
私の学校生活は、お姉ちゃんなしでは語れないから。
私は常にお姉ちゃんといたから。
「不幸になる?
俺、そういうの気にしないんだけど?」
「私が気にします」