星が瞬く夜に。
「用がないなら、話しかけないで」
「ちがっ・・・!
用あるんだよ」
「何ですか?
言ってください」
「・・・」
「・・・言いたいことないんでしょう?
なら、もう戻っても良いですよね?」
私は図書室の入り口に向かって歩き出す。
榊くんが黙った勢いで、私の腕を掴む力が弱まったみたいだから、私は解放された。
彼を図書室に放置したまま、私は図書室を出た。
ってか、なんなの?
いきなり黙っちゃってさ。
言いたいことがあるなら、言えよって話だよね。
黙るなって言っておけば良かったかしら?
「・・・え?」
教室に戻ると、誰もいなかった。
可笑しいな・・・どうして?
今は1時間目。
授業内容はなんだっけ?
私は壁にかけられていた時間割を見た。
今日の1時間目は・・・体育。
私、今制服だ!
早く着替えないと・・・!
私は体操着をロッカーに取り出し、着替え始める。