星が瞬く夜に。
第2章
送ってもらいました。
私は毎日、1人でした。
毎日1人で学校に行って。
ずっと教室で1人本を読んで。
移動教室も1人でして。
お弁当も1人で食べる。
下校も勿論、1人。
そんな寂しい人生。
でも、良いの。
お姉ちゃんがいないから。
わからないの。
お姉ちゃんがいないから。
いつも隣にいたお姉ちゃんがいないから。
お姉ちゃんがいないと、何も出来ない。
1人で立てない。
1人で物事を判断出来ない。
1人じゃ、何も出来ない。
それが、私玉井郁美。
でも、今は少し違う。
文句を言いながら罰掃除をする榊くんがいる。
それだけで、私は少しだけ、強くなれた気がする。
「1時間サボっただけで掃除とか・・・。
マジやってられねぇな」
「しょうがないじゃん。
サボったんだから」
「1時間だけじゃねーかよ!」
「この学校厳しいからねー。
しょうがないよ」
「郁美前向きで羨ましいなー」