星が瞬く夜に。





「ほら、行くぞー」

「送るって言ったのそっちなのに、待たないとかあり得ないー」

「俺短気だから、待つの苦手だからなー」

「行くから、待ってよ!」



久しぶりだな・・・。

誰かと帰るの。

しかも、お姉ちゃん以外の人なんて。

異性だし。




「家、どこ?」

「南場(みなみば)」

「学校から近いんだな」

「ん、まぁね。
榊くんは家どこなの?」

「俺?
俺ここから電車で隣の市まで行くけど?」


隣の市!?

遠くないですか!?


「片道何時間ぐらい?」

「んー・・・。
2時間ぐらいかな」




じゃあ、どうしてそんなに遠い所から通っているんだろう。

隣の市も大きいから、高校の1つや2つはあるはずだけど?

馬鹿校から進学校まで、幅は広いはず。

なんか・・・理由でもあるのかな?



「そういえば、どうして転入してきたの?」

「んー・・・。
何でだと思う?」






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