星が瞬く夜に。
☆☆☆
「・・・ん」
「あ、気が付いた?」
目覚めると、白い天井が見えたわけでなく、榊くんの顔が見えた。
「さ、榊くん・・・?」
「大丈夫?なんか飲む?」
「ううん・・・いらない」
「そっか。
欲しくなったら言えよ?」
「うん・・・ありがとう。
ここはどこなの?」
「学校の保健室。
不法侵入はマズいからな。
ここまで背負って連れてきた。
感謝しろよな?」
「ありがとう・・・」
少し俺様発言だけど、凄く嬉しい。
「郁美、成績良いみたいだな。
1時間サボっても何も問題ないって担任、言ってたよ」
「あの先生、適当な所あるからね・・・」
昨日の罰掃除。
本来は担任が指示するものだけど。
「掃除しろ」と言って来たのは、体育の先生。
担任は、「良いよしなくて」と言っていたけどね。
体育の先生、かなり熱血でどんな人にも怖じ気ない強気な所があるから、アッサリ担任は負けていた。
体育の先生が担任みたいだったら、罰掃除なんてなかったのにね。