星が瞬く夜に。
「いくら担任がテキトーでも、郁美の成績が悪かったらオッケーしねぇと思うよ。
受け持ちの生徒が留年とかしたら、担任も困るだろうからな」
「そっか・・・」
「この学校って、順位出るのか?」
「出るよ」
「郁美、前回いくつ?」
「1位だよ。
2位の人と差はなかったけどね」
「1位!?
すげーじゃん!
頭良いなー、羨ましい!」
「榊くんは、前の学校で何位ぐらい?」
「俺は低いよ。
なんてったって、20位中20位だからな」
「最下位なんだ・・・。
しかも、人数少ないしね」
「俺が行ってた高校って、結構厳しい学校なんだ。
入学当時はもっといたんだけど、やめていく奴が多くて。
2年もしたら、学校で20人しかいなくなったんだ」
「じゃあ、さっきの20人って、全校でってこと?」
「そうだよ」
「田舎の学校みたいに少ないね。
どこの高校行ってたの?」
「んー・・・。どこだと思う?」
「えー・・・?」
私は、隣の市で有名な、馬鹿校を言ってみた。
「・・・郁美」
「ん?」
「俺のこと、馬鹿にしているのか?」
「あっ・・・ごめんなさい」
「もっと頭良い所だし」
「えっとね・・・」