星が瞬く夜に。
「ところで郁美ー」
「何ー?」
「俺とデートでもするかぁ?」
・・・は?
「展開読めないんですけど・・・」
「俺、郁美と出掛けたいの。
男女が出掛けること、デートって言うだろ?」
「デートって、好意を持っている男女が出掛けることをデートって言うんでしょ?
私たち、別に付き合ってないわよ」
「郁美は辞書かよ・・・」
「お・・・」
これね、お姉ちゃんに教えてもらったの。
危うく言いそうになってしまった。
お姉ちゃんのこと、言ってはいけないわ。
私はお姉ちゃん以外、愛さないし信じない。
お姉ちゃんだけ・・・。
「お?」
「なんでもない」
「・・・そっか」
さっきまで楽しくお喋りしていたのに、気まずい雰囲気になってしまった。
私の馬鹿・・・。
「ま、空いている日教えて。
メアドも交換しよーぜ」
メアド・・・。