星が瞬く夜に。
私は無意識のうちに、保健室のベッドの布団を握る。
お姉ちゃんのことを探られないようにしないと。
榊くんに会うまでの私を、表に出さないと・・・。
不幸にさせるわけにはいかないから。
ガシッ
「・・・んなの、可笑しいだろ」
「・・・ッ」
いきなり手を掴まれ、榊くんの顔がドアップになる。
綺麗な茶色い二重の瞳が、私を映している。
うぅ・・・吸い込まれそう・・・。
「楽しんでたし、笑ってたじゃん。
それなのに俺のこと嫌い?
矛盾しすぎだろ・・・」
「・・・ッ」
「俺のこと、ちゃんと見て?」
「・・・ッ」
「逸らさないで」
思わず逸らした視線を、合わせられる。
恥ずかしいよ・・・。
パンクしそう・・・。
「俺は、郁美の力になれない?」