星が瞬く夜に。
「俺、退学になったから・・・」
「退学?」
「そう。
屋上の扉ぶっ壊して、停学になって、そのまま退学」
「あんな進学校の生徒でも、そんなことするんだー!」
・・・ハァ、馬鹿だな。
嘘だと気が付かないで信じて。
屋上の扉なんてぶっ壊してないし。
そもそも屋上入れたし。
扉は自動扉だったし。
まぁ、そんな嘘、ばれる心配ないし。
この嘘・・・突き通すか。
「ところで榊くんって、玉井さんと仲良いよねー」
「・・・そう?」
「そーだよー!
この間、玉井さんの後追ってったじゃん」
・・・あぁ、図書室でのことか。
よく知っているなぁー。
「玉井さんって、冷たいししゃべらないし、笑わないし。
関わりたくないよねー」
「確かに―!」
「玉井さんお姉さんがいなくなったから、一気に暗くなったよね」
・・・お姉さん?