星が瞬く夜に。
「玉井さん、お姉さんいるの?」
「いなくなったって何ー?」
「アタシ、玉井さんと同じ小中校なんだけどね。
玉井さん、双子のお姉さんいたの。
玉井さんと正反対で、明るくて優しくて美人な人。
玉井郁恵とかいうんだよ。
でもお姉さん、中学の入学式に行く途中でで亡くなったの。
なんでも、玉井さんを庇っての事故死だって。
ほら、アタシの家の近くに信号あるじゃん。
結構見渡せる信号」
「あるねー」
「そこでお姉さん亡くなったの。
大きいトラックと衝突したらしくてね」
「あんな見渡せられるのに?」
「トラックの運転手、居眠り運転だったんだって。
それに気が付かないで玉井さんたち信号渡って」
見渡せられる信号・・・?
もしかして、あの時郁美が叫んだ信号?
確かにあそこは見渡せられる。
あそこで、双子のお姉さんが・・・?
俺はスマホを起動させ、事故を調べる。
【××町で、双子の姉妹を襲った悲劇】
記事はすぐに出てきた。
俺はそれをタッチした。