星が瞬く夜に。







「ピーンポーン」




・・・え?




私はインターフォンを手に取った。



「・・・はい」

『郁美?』

「さ、榊くん!?」



私は急いで玄関の扉を開けた。



「おはよ」



いつも通りの笑顔を見せながら、彼は手を上げる。



「おはよう・・・。
でも、待ち合わせまで時間あるよ?
場所は西場駅だって言っていたし・・・」

「早く来すぎたみたいでさ。
暇だから、寄ってみた」



早く来すぎたって・・・。

早すぎだよ。

今はまだ9時半。

待ち合わせは10時だよ?




「でも10時にならねぇと行きたい場所開かないんだよね」



おいおい・・・。






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