星が瞬く夜に。
思い出が詰まった場所。
☆☆☆
「え・・・?」
「ん?どうしたぁ?」
「・・・いや・・・何でもない、です」
榊くんが、私を連れてきたかった場所。
それは・・・
遊園地だった。
西場駅で待ち合わせと聞いた時点で、気が付くべきだった。
西場駅は、遊園地の下車駅だから。
この遊園地は。
私とお姉ちゃんが遊びに来た場所。
閉演時間まで、はしゃいだ、思い出の詰まった場所。
「郁美、たまにはこういう所で遊んだ方が良いと思ってな。
チケットは、俺が奢るから」
「そ、それは悪いよ!
私もお金あるし、出すよ・・・」
「気にするなって」
ニカッと笑った榊くんは、本当に奢ってくれた。
「ほら、時間はあっという間になくなるからな!
たくさーん、遊ぶぞぉ!!」
・・・子供みたい。
「子ども扱いするなよ?」
あ、ばれました?