星が瞬く夜に。
私が寝坊して・・・。
お姉ちゃんと話していて・・・。
信号青で・・・。
そこへ突然トラックが来て・・・。
お姉ちゃんは目覚めなくて・・・。
「・・・ごめん。
嫌なこと、思い出して・・・」
「ううん・・・良いの」
「お姉さんと、仲良かったみたいだな・・・」
「うん・・・。
お姉ちゃんのこと、大好きだった」
「良いな、そういうきょうだいがいて」
「榊くんにはいないの?」
「俺は1人っ子だからね」
「そうなんだ。
でも私は父さんと母さんにあんまり大切にされなかったよ」
私はいつの間にか、両親が忙しくて、たまに帰ってきてもお姉ちゃんしか可愛がっていなかったことを言っていた。
「私がお姉ちゃんの代わりに死ねば良かったのかな・・・?」
「・・・そんなこと、言うなよ」
「私の両親ね、私が嫌いなの。
だからお姉ちゃんのお葬式に来なかったんだと思う」
「・・・どういうこと?」
「私が電話したから」
小学生の頃。
両親が仕事で忙しいのはわかっていたけど。
私たちは寂しくて電話していた。
父さんも母さんも、私との電話の時間は短いのに、お姉ちゃんとの電話は凄く長かった。
でもその分お姉ちゃんが優しくしてくれていたから、私は気にしていなかった。