星が瞬く夜に。
私は西場駅へ行くとそのまま家がある南場駅へ行く。
でも隣の市に住む榊くんは西場駅へ行くより、遊園地に来るバスに乗って隣の市にある大きな駅へ行く方が近いのだ。
もし榊くんが西場駅へ行くのなら、雨の中榊くんが走ることもなかったのにね。
私に傘を貸すこともね。
そう考えると、榊くんは優しい。
私に傘を貸してくれて雨の中走っていたし。
待ち合わせを西場駅にしてくれたり。
遠いはずなのにね。
私は家へ入ると、借りた傘を乾かした。
明日は日曜日。
月曜日までには乾くだろう。
「ねぇお姉ちゃん、聞いてよ。
榊くんね、優しいんだよー?」
私はお姉ちゃんの写真に向かって、今日のことを語った。
「お姉ちゃん・・・。
私、お姉ちゃんに頼ってばかりだよね?
いつもお姉ちゃん、私に自立しろって言っていたよね。
あの日も・・・。
私ね、お姉ちゃんに頼りすぎていたのかな?
自立しないと駄目なのかな?
お姉ちゃん・・・。
私ね、怖いんだよ・・・。
お姉ちゃんに頼ることを止めてしまったら、私は生きて行けるのかな?
お姉ちゃんがいなくても、私はこの世界で生きて行けるのかな?
榊くんに言われたことはあっているの。
そうしなくちゃって思っているの。
でも・・・私には無理かもしれないよ・・・。
お姉ちゃん・・・
助けて・・・・・・・・?」
私はそのまま、布団もかけずに眠ってしまった。