星が瞬く夜に。





この髪型は・・・。

私たちが小学生の頃していた髪型だ。



右手で頭の右の方を触ると。

お姉ちゃんと逆のポニーテールがあった。



よく見ると、お姉ちゃんは幼い。

無邪気な笑みで、私を見ている。



「どうしたのよー?」

「えっ・・・?
う、ううん。なんでもないの」

「そっか。
じゃ、行こうか」

「・・・どこに?」

「忘れたなら来なさい!」



座っている私の手を引き、お姉ちゃんは走り出す。

やってきた場所は、グラウンド。



「おっ、郁恵ちゃんだ!」

「郁恵ちゃん、相変わらず可愛いよなー」



お姉ちゃんは昔から凄くモテる。

それに比べて私は・・・。



「それに比べて玉井はダサいよなー」

「郁恵ちゃんと本当に双子なのか?」



そんなの・・・わかっているよ。

お姉ちゃんとなんて比べ物にならないってこと。


言わないでよ・・・。


余計傷つくよ・・・。










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