星が瞬く夜に。
「妹のこと、馬鹿にしたらあたしが許さないから!」
お姉ちゃんは決まって叱っていた。
でも、そんなことさせられても・・・。
「でも本当のことだしなー」
「嘘つく必要もねーしー」
男子たちが私への悪口やめるわけないじゃない。
「あんたたちは知らないだろうけどね!
郁美は誰よりも優しいんだよ!
少し引っ込み思案なだけ!
素直になんでも言っちゃうあんたたちとは違うのよ!」
お姉ちゃん・・・。
「あ・・・あっち行こうぜー!」
男子たちは焦ったように行ってしまった。
「郁美ぃ、大丈夫?」
「うん、大丈夫。
お姉ちゃんが守ってくれたもん。
これからも・・・守ってくれるよね?」
「・・・」
お姉ちゃんは難しい顔をして、黙ってしまった。
「・・・お姉ちゃん?」
「・・・郁美は、わかっているんじゃないの?」
「何を?」
「あたしがいなくても、生きて行けること」