君と僕の空の下
結局リサに追いつけないまま、
あたしは学校に着いた。

途中で溝にはまったり、
荷紐がほどけてかばんが
道路に落ちたりして
災難だったけど、
そのたびに通りかかった先輩が
拾い上げてくれて、
あたしはやっとの思いで
到着できたのだ。

「りお遅すぎ。」

しびれを切らしたリサは、
ハァハァと肩で荒く息をしながら、
したたる汗をぬぐおうともせず
あたしをまっすぐに見ている。

「怖い。やめて。」

「早く行くよ。
クラス替えの張り紙、すでに出てるから。」

クラスは気になっている。

だからあたしは
異常なくらい早足で、
靴箱へと向かった。
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