偽りの姫…本気の恋
身体の傷が少しずつ治り、

心の傷も段々と癒えて

怖がらず外出が
できるようになったのは

冬…の初め

まだ千尋を女にできていない修二

親父も卑呀さんも、維澄にさえ
呆れられ…

キスは深くなり、

膝の上に乗る時間は増え、

溺愛ぶりは激しくなる一方で…

SCORPIONの中以外で千尋を
離すことのない修二に

周りの奴らは驚きと戸惑いを
隠せないでいた…

ーーーーーーーーーー
元々強気な千尋は怪我が治れば
何てことなくて…

初めて殴られた怖さや、痛みを
忘れることは無いけれど…

卑呀に言われたヤクザの女として
生きていくことの覚悟を決め

暇な組の若い奴や、時には
組長を相手に護身術を習い始めた…

自分の身は自分で守る!

この世界では必要なのかもしれない

修二さんはあれから神経質になり
会社よりも組に顔を出すことが増えた

今回、本当に傷付いたのは
修二の方なのだ…

千尋を守るため、裏で手を尽くしていた




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