。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。




戒はぎゅっとあたしの頭を強く抱き寄せてくれる。


あたしは戒の感触を必死に確かめるようにぎゅっと戒の背中に手を回し、カットソーを掴んだ。


熱い背中は―――さっき掴まれた温度そのものだった。


「ごめん……


ごめんな」


ただ強く抱き寄せられながら「ごめんな」を繰り返す戒の声は僅かに震えている。


ぎゅっとさらに戒に一層強く抱き寄せられると、戒はあたしの頭上で小さく呟いた。







「俺……




俺が朔羅の鎮静剤になるさかい


もうどこにもいかへん。お前の傍におる。




せやから、薬はもう飲まへんで――――?」








あたしの鎮静剤――――……









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