。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
戒と遊園地デート!!
それは夢にまで見た「彼氏と遊園地デート」!
あたしの‟彼氏できたらしたいこと”リストの上位に昇っている。
当然、「行く!」
と答えたいけど、戒がハズしたらミラクルランドのデートもなし……??
これはなんとしてでも当ててもらいたい!
とごちゃごちゃ考えている間に戒はあたしの髪の一房を手に取り、僅かに目を伏せるとその毛先にそっとキス。
ぇ……え??と何が何だか分からないあたしの横で戒は、シャンプーのパッケージを指で指し示し
「これ」
とあたしの返事も聞かずして一つを手に取った。
それは鮮やかなピンク色をしたローズの香りのするシャンプーで
「当たったろ?」
と、勝ち誇ったようにニヤリ。
「うっそ!ホントに当てちまったよ!」
あたしは戒の手からシャンプーを奪い、思わずシャンプーと戒とを目配せ。
「よっしゃ☆これで明日ミラクルランドでデート♪な」
戒は小さくガッツポーズ。
そ、そりゃ嬉しいし、行きたいけど。
「お前の鼻の良さがまさにミラクルだよ」
呆れたように横目で戒を眺めると
戒は意味深そうに小さくウィンクしてあたしの顔に近づいた。
あたしの耳元にそっと顔を寄せると、低くくすぐるような声で笑いながら言った。
「お前の使ってるシャンプー、風呂場に置いてあるから最初から知ってたのー」
はぁ!?