。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
*リコSide*
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・☆ リコSide ☆・
夏休みも半ば。
数学や英語をはじめとする宿題はほとんど終わらせた。あとは自由課題や読書感想文なんかが残ってるだけ。
最近出かけてないから時間だけはあるんだ。
キャミと短パンと言うラフな格好で、エアコンがガンガンに効いてる居間で読書感想文を書いている最中だった。
「リコ、あんた最近ずっと家に居るけどいいの?
デートする彼氏も居ないわけ??
高校二年生の夏休みなのに終わってるね」
お姉ちゃんが冷蔵庫からオレンジジュースのパックを取り出しながら、からかうように笑う。
「うるさいな、もー」
集中できないじゃん。
まぁ‟終わってる”発言は否定ができないけど。
お姉ちゃんみたいにしょっちゅうデートする相手もいないし、友達にだってそう頻繁に会えるわけじゃない。
…………改めて考えて、
あたしこれでいいの?
読書感想文を書いていたあたしのシャーペンがふと止まった。
お姉ちゃんはあたしの考えをよそに、目の前のソファにドサッと腰を下ろすと
「ねぇねぇこないだの龍崎くんと響輔くん、またうちに来ないの~♪」
突然に聞いてきた。
お姉ちゃんは今日はデートじゃないのか、あたしと同じようなかっこでパックのオレンジジュースに直接口を付けながら飲み
わくわくした顔で聞いてくる。
このだらけ様。お姉ちゃんの彼氏さんにチクってやりたいよ。
と、ちょっと思ったり。
「来るわけないでしょ。龍崎くんは友達だけど、響輔さんは――――」
言いかけて言葉を飲み込んだ。