。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
思わずトランクを開けようとしている戒の手を止める。
「だーーー!!!待てっ!!!
だ、ダメなんだあたし!!ホラーとか!!ただでさえ怖がりなのに本物とか無理っ」
無理無理!絶対無理!!
て意味で必死に戒の手を止めるものの、戒はあたしの制止を振り切ってトランクを開けた。
ぎゃぁ!!
思わず顔を両手で覆ったが
「ごめん…驚かせてもうて。俺の勘違いやったわ」
と戒の声を聞いてほっ。
あたしは両手を下ろして、肩を撫で下ろした。
「せやけど……
もっと凄いもん見つけてもうたで」
戒が眉間に深く皺を刻み、まるで見るものすべてを切り裂くような鋭い視線で
小さな透明の袋を手に取っていた。
その中には白い粉のようなものが詰まっている。
「?何だコレ?」
あたしは首を捻ったけれど
「コカイン―――――……」
戒の言葉にさらにあたしは目を開いた。