。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
デート……
「何だデートだったら仕方ないか…」
「良かったぁ。お前もデートか……」
あたしと戒二人の声が揃ったけど、同時に「「ん!??」」二人して顏を見合わせた。
ちょっと待て……
「で、デートってリコと!?♪」
「デートって川上と!!?」
またも二人の声が揃い、あたしたちの勢いにキョウスケがたじろいだように両手をそろりと挙げ、一歩後退した。
「何でそうなるんですか。一結とですよ」
何だ……イチとかぁ……リコ残念……
じゃねぇって!!!同じ手に乗るかよ!←別に乗せてません
「イチとって!!え!?おめぇら付き合ってんの?」
あたしの疑問を先に戒が聞いてくれて、それに対しての返答が
「……ええ、まぁ」と、これまた気のない返事。
「はぁ!?ってかいつの間にそんな展開になったんだよ!
あれか!お前もとうとう女狐の色気に堕ちたんか!」
戒がキョウスケの胸倉を掴んでゆさゆさ揺さぶっている。
「そんな…堕ちたなんて人聞きが悪い。騙されたわけじゃありませんよ。
俺が自分で決めたことなんです」
自分で………?
どうゆうこと……
キョウスケはイチのことが好きになったの――――……?
じゃぁリコは…………
戒とキョウスケが相変わらずギャーギャー喚いているのを今回は止めることもできず、その横であたしはぎゅっとスカートを握るしかできなかった。