。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
その夜、あたしは一睡もできなかった。
明日はデートだって言うのに……
あれか…??熱中症で倒れて以来やたらと眠ってるせいなのか。
それとも違う理由―――?
まさかの、楽しみにし過ぎて感情が昂ってる系??
まぁそれもちょっとはあるだろうけど。
「ぐがー!ぐぉお!」
すぐ隣でマサの熊の吠え声のようないびきが煩いってのもあるけどな!(結局マサの部屋に避難した)
キョウスケは―――……
眠れてるだろうか…
遠くに雷の音を聞きながら―――あたしは何度目かの身じろぎをした。
―――――
――
結局、明け方うとうとしたものの、ほとんど眠ることなく翌朝予定より早く起きた。
あたしは誰よりも早く起きだして弁当の準備。
今日は戒とはじめてまともなデートだからな。気合い入れまくりだ!
卵とカツのサンドイッチに、アスパラのハム巻き、ブロッコリーの明太マヨ和えに、サーモンの柚子胡椒焼き。
「あとは、おにぎり握って、から揚げ揚げて~」
独り言をつぶやきながら、ツナの缶を開ける。麺つゆとマヨネーズで和風ツナマヨにぎりにするんだ~
「昨日の“ジャガイモの肉味噌和え”で残ったジャガイモをジャーマンポテトにして~」
あ、なんか楽しいカモ♪
やっぱ料理っていいよな~
なぁんて一人で盛り上がってるときだった。
ガラっ
台所の引き戸が開き
「おっはー!!♪」
戒が顔を出した。